・BONIQ設定
・材料・一食あたりの栄養素
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
・BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス
朝一BONIQして、夜にどうぞ。
お箸で食べられるやわらかさでやみつきに!
BONIQ設定
材料
☆3人分☆
<BONIQする材料>
・豚スペアリブ 600g《調味料》
・にんにく(スライス) 1片分
・しょうが(スライス) 1片分
・酒(煮切り) 大さじ2
・みそ 大さじ2
・ケチャップ 大さじ2
・砂糖 小さじ1/3
・塩 小さじ1/2<付け合わせ> ※お好みで
・チンゲンサイ(塩茹で) 2株<仕上げ>
・こしょう 適量<ほか、調理器具など>
・耐熱容器
・スプーン、または、レードル(脂を取り除く用)
《手順》
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
77℃ 9:00(9時間)に設定する。
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
・BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
耐熱袋に投入する
にんにくとしょうがはスライスする。
耐熱容器に酒を入れ、電子レンジ600Wで40秒程加熱し、沸騰させてアルコールを煮切る。
耐熱袋に《調味料》の全ての材料を入れ、袋を揉んで混ぜ合わせる。スペアリブを加え、全体をなじませる。
※スペアリブを入れてから強く揉みすぎると、尖っている骨が袋を破ることがあるので注意しながら行う。
スペアリブが重ならないように広げる。
BONIQに投入する
設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」)
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)
冷やす〜脂を取り除く
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋を取り出す。
次に脂を取り除くが、その方法は2通りある。
その1)ボウルなどの器に移し、冷蔵庫で冷やす。冷えると脂が上に固まるので、スプーンなどで取り除く。
→脂をきちんと取り除けるが、食べる際に湯せんで温める場合、再度袋に入れ直す必要がある。
その2)袋のまま冷蔵庫で冷やす。冷えると袋の壁に脂がたくさん貼り付くので、レードル(お玉)やスプーンなどで取り除く。
→脂全部をきちんとは取り除きにくいが、食べる際に湯せんで温める場合、そのまま袋の口を閉じて温めればよい。)
仕上げ
提供時は再び温め(77℃ 20分程)、お好みで塩茹でしたチンゲンサイと共に皿に盛り付ける。
こしょうをたっぷり挽いて、出来上がり。
《作る際のポイント》
従来の鍋で煮込み料理を作る際、風味を染みこませるのと肉をやわらかくするため、煮込む前に素材を調味料でマリネ(漬け込み)を行うことが多くあります。
しかし、低温調理での煮込みには、あらかじめマリネしておく必要がないかもしれない、と考えました。
なぜならば低温調理では、長時間一定の低温で調理することにより充分に肉がやわらかく仕上がり、従来法よりも味が染みこみやすいという特徴があるからです。
そこでBONIQで低温調理する前に、肉を調味料で、
A)マリネする(1日)
B)マリネしない
の2パターンで違いを比較してみました。
結果は上の画像からわかるように、
A)1日マリネしたものは断面が白くなり、味が完全に染み込んでいる代わりに、肉質が引き締まっていました。
B)マリネしなかった方はまだピンクの部分があり、しっとりとやわらかく仕上がりました。味も充分に染み込んでいます。
短時間で仕上げるような料理ではさらに検証が必要ですが、このように長時間低温調理を行う煮込みの場合、調理前にマリネをしない方が良いという結果になりました。
このスペアリブの煮込みでは、
・BONIQに9時間
・冷やすのに約2時間
・食べる際温めるのに約20分
→計11時間20分
ということで夜の8時に食べるならば、朝の8時頃までにBONIQに投入すれば良いことになります。
手順4、脂を取り除かないのであれば、湯せんから取り出してすぐ食べられます。
《作った感想》
日々低温調理をしていると、本当にこれで良いのか?もっとベストな方法があるのではないか?という疑問をもつことが度々あります。
今回、煮込み料理の調理前にマリネは必要ないという結果がわかったことで、マリネにかけていた1日を省くことができました。
これはただの時短ではなく、より美味しい低温調理メソッドの発見です。
BONIQしている時間は9時間と長いですが、入れっぱなしにしているだけ。
調味料はお家にあるものだけ。どこか懐かしいようなホッとする家庭的な味わいながら、スペアリブのやわらかさやジューシーさはプロ級です。
簡単で美味しくやみつきになる味わいのスぺアリブ。ぜひお試しいただきたい逸品です。
BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス
スペアリブは骨付きの豚肉というイメージが多いかと思いますが、実は部位的には豚バラ肉に分類できます。つまり、脂肪分が多い部位ということです。
脂質は悪者にされがちな栄養素ですが、脂溶性のビタミンの吸収をスムーズにさせたり、体温の保護をしたりと生命に必要な栄養素の一つです。
少量の脂質は食べるにも美味しく、エネルギーとして必要なのですが、多すぎると胸やけをしたりカロリーオーバーにつながり肥満の素になります。
手順の中で調理したスペアリブを一度冷やし、固まった脂を取り除くという工程がありますが、この方法で10%以上の脂分をカットすることができます。
脂質が多めの肉の部位を調理する際には活用できる方法なので、健康と美味しさのために覚えておくと良いですよ。
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^
【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
最新記事 by 小野寺 桂子 (全て見る)
- 低温調理のルール 〜6つのポイント〜 - 2020年6月3日
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