比較実験

65℃ サラダフィッシュに!さば比較実験

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BONIQ設定
材料
一食あたりの栄養素
比較実験
比較実験結果
作った感想
BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス

BONIQマニアにおくる、低温調理の疑問あれこれの検証。

日々低温調理をしていると、食材がこんなに美味しくなるのか!という感動がある一方、本当にこれで良いのか?もっとベストな方法があるのではないか?という疑問も同時にわいてくる。
最近では低温調理のメソッドに関する情報が増えつつあるが、それが本当に正しいのか?
実際調理をする中で出てきた疑問を検証してみる。

最近コンビニなどで見かけるサラダチキンやサラダフィッシュ。タンパク質を手軽に摂取でき、とても重宝する。
サラダチキンはBONIQの低温調理が得意とするところで、「60℃ 天然プロテイン◎ハーブ香るサラダチキン」や「61℃ 極上天然プロテイン!最強サラダチキン」はぜひお試しいただきたい逸品である。
ではサラダフィッシュはどうか?魚はチキンよりも下ごしらえに手間がかかるが、それでも下ごしらえさえすればBONIQで簡単にサラダフィッシュが出来るのではないか。

一般に販売されているサラダフィッシュをいろいろ食べ比べてみたが、中でも松岡水産株式会社から出ている「スモークフィッシュさば」はかなり秀逸であると感じた。(筆者個人感想)
全く添加物や化学調味料を使わず塩と燻製の風味だけで勝負しており、サバの臭みは全くなく、身が引き締まっているのにパサパサせず旨みが凝縮されており、形状も食べやすい。
しかしこの商品はサラダやパスタのトッピングを想定しているようで、33グラム入りなのでおつまみや食事のプラスアルファとしてはちょうど良いが、食事のメインとしてやワークアウト後のタンパク質補給としては物足りない。
このクオリティのものを、さらにはより優れたものをBONIQで実現できないかと考えた。
まずサラダフィッシュの条件として、“ご飯のおかずとしてお皿に盛りお箸で食べるもの”という以上に、”外でフリーザーバッグからそのままかぶりつける”ことが必要だろう。つまり、

・身が引き締まっていて、崩れない
・骨がなく、食べやすい形状
・調味液やドリップ、油など液体が多すぎない

ことが求められると考える。 
それでいて“臭みがなく、旨みが凝縮された最高に美味しいサバのサラダフィッシュ”を目指す。

“身が硬い”のと“身が引き締まっている”のは全く違う。前者は火の通し過ぎなどで身のタンパク質が縮み、水分と旨みが流出してしまった状態であり、後者は身から程よく水分が抜け、タンパク質が必要以上に縮まずに旨みを中に閉じ込めた状態であると言える。
このためには魚の身から水分を抜く下処理をして引き締めた後、BONIQでゆっくり低温調理をすれば良いのではないかと考えた。

BONIQ設定

65℃
0:55(55分)

材料


・サバ(ごまさば使用) 1枚につき130g(3枚おろしの後、腹骨・小骨を取り除いた状態。厚さ2cm)
・塩
 ①振り塩:2.6g(サバ重量の2%)
 ②べた塩:上下たっぷり
 ③ピチットシート:1.3g(サバ重量の0.9%)
・スモークリキッド 各小さじ1
※スモークの香りが付けられる液体調味料

当レシピの栄養素

栄養素(1人分) 1日の推奨摂取量
低糖質レベル (一食:糖質5g以下)
カロリー 263 kcal -
糖質 0.4 g -
タンパク質 26.9 g  体重 x 1.2g ~ 1.5 g
脂質 15.7 g -
食物繊維 0 g 20 g 以上
カリウム 416 mg  3500 mg 以上
カルシウム 12 mg 650 mg 以上
マグネシウム 42 mg 350 mg 以上
鉄分 1.4 mg 7.5 mg 以上
亜鉛 1.3 mg  10 mg 以上

《手順》

①振り塩 20分 → BONIQ 65℃ 55分

3枚おろしにしたサバのヒレや腹骨、小骨を取り除く。
サバ重量の2%の塩を上下にまんべんなく振って、20分置く。
その後表面に出てきた水分をペーパータオルで拭く。
フリーザーバッグにサバとスモークリキッドを入れ、BONIQ 65℃ 55分低温調理する。
BONIQの終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、バッグごと氷水で急冷する。

②ベタ塩 1時間 → BONIQ 65℃ 55分

3枚おろしにしたサバのヒレや腹骨、小骨を取り除く。
身の上下にべったり塩をして、冷蔵庫で1時間置く。
その後取り出し、バットなどにためた水の中で塩を落としてペーパータオルで水気を拭く。
フリーザーバッグにサバとスモークリキッドを入れ、BONIQ 65℃ 55分低温調理する。
BONIQの終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、バッグごと氷水で急冷する。

③食品用脱水シート(「ピチット」を使用)2時間 → 塩を振って BONIQ 65℃ 55分

3枚おろしにしたサバのヒレや腹骨、小骨を取り除く。
食品用脱水シート「ピチット」に身を挟み、冷蔵庫で2時間置く。
その後取り出して身の両面に0.9%の塩を振り、スモークリキッドと共にフリーザーバッグに入れBONIQ 65℃ 55分低温調理する。
BONIQの終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、バッグごと氷水で急冷する。


《比較実験結果》
それぞれ、以下のような結果となった。

①「振り塩 20分」は程よく身が引き締まっていて、しっとりさも充分残っている。生臭さはほとんどなく旨みがたっぷりでかなり美味しい。
②「ベタ塩1時間」は①よりもさらに身が引き締まっているが、しっとりさも残している。生臭さはほとんどなく旨みがたっぷりである。ただ、出来立ては塩辛く感じられたが、1日冷蔵庫で置いた後は塩気が丸くなりかなり美味しくなった。
③「食品用脱水シート(ピチット)2時間」は美味しいには美味しいが、①②に比べるとややパサつきを感じた。また、生臭さがわずかに残っているように感じた。脱水シートで2時間なり置いたあと、①のように振り塩をして置いてから低温調理すればまた違う出来になったかもしれないが、脱水シートの値段と2時間多く時間がかかることを考えれば、今回に関してはメリットが少ないようにも感じた。

以上の結果、サラダフィッシュのサバとしては①「振り塩 20分」が一番適しており、ベストのクオリティではないかと思われる。臭みがなく、旨みが凝縮された最高に美味しいサバのサラダフィッシュである。
ちなみに②「ベタ塩1時間」もかなりクオリティは高いが、食事のメインとしてやワークアウト後のタンパク質補給として食べるサラダフィッシュとしてではなく、ビールや日本酒のおつまみとしてなら大成功である。

この比較実験はサバの皮をつけたまま行っている。皮を引いたものも試してみたが、崩れやすいので扱いづらく、塩味が強く入り過ぎた。さらに、サバの皮には栄養が豊富に含まれているようなので取り入れない手はないと考えた。
食感も気にならず臭みもほとんどないが、もし皮が気になるようであれば低温調理をする前にバーナーで炙るのも良いかもしれない。

《作った感想》
今回は一年中脂の乗りが安定したゴマサバを使いましたが、脂の乗った時期のマサバであればもしかしたら②「ベタ塩」の方が合うことがあるかもしれません。
ただ①「振り塩」はそんなに時間も手間もかからず、確実に魚の臭みを取り除き旨みを凝縮させることができるということがわかりました。
臭みがなく、旨みが凝縮された最高に美味しいサバのサラダフィッシュ。さばサンドにしたら、今まで食べたさばサンドの中で一番美味しく、びっくりするくらいでした。
目指していたクオリティは実現できていると自負しています。

BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス

生さばを買ったときに細い糸のようで、とぐろを巻く動く物体を見たことがある人は多いはず。これがアニサキスです。
アニサキスは多くの魚に寄生する虫(寄生虫)で、生きたまま食べると稀にみぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。

アニサキスは魚の内臓に寄生するのですが、死んでから日にちが経った魚だと筋肉(身)にまで移動します。
アニサキスによる食中毒にならないためには、目視での除去・冷凍庫で2~3日凍らせる・加熱するという手段があります。

加熱調理する場合、アニサキスが死滅する温度は70℃以上で一瞬、または60℃で中心温度が1分以上になると安全だと言われています。
今回BONIQで低温調理する温度はこの基準を満たしていることから、食中毒の危険性はないと言えます。ただし、生の魚は腐敗による食中毒を招く恐れもあるのでなるべく鮮度の良いさばを選び、購入後は速やかに調理し、食べるようにしましょう。

質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^

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【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。


また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防

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小野寺 桂子
大学卒業後にフレンチを学びにル・コルドン・ブルー・ロンドンへ留学。 その後、La Maison Courtineパリにて料理人をした後、フレンチの鉄人坂井氏がプロデュースの大阪の名門フレンチ ラ・ロシェルにて従事。食育インストラクター・アスリートフードマイスター3級・日本ソムリエ協会公認ソムリエ。お酒にマッチするBONIQレシピを提案させていただきます。
小野寺 桂子

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コメント

    • ゆーき
    • 2019.09.06

    アニサキスは大丈夫でしょうか?

    • BONIQ
      • boniq
      • 2019.09.19

      ご質問ありがとうございます!
      下記をご参考くださいませ。

      ・冷凍の場合:-20℃で24時間以上
      ・加熱の場合:70℃以上、または60℃なら1分

BONIQ設定

  • 65℃
  • 0:55(55分)

材料一覧

  • ・サバ(ごまさば使用) 1枚につき130g(3枚おろしの後、腹骨・小骨を取り除いた状態。厚さ2cm)
  • ・塩
  •  ①振り塩:2.6g(サバ重量の2%)
  •  ②べた塩:上下たっぷり
  •  ③ピチットシート:1.3g(サバ重量の0.9%)
  • ・スモークリキッド 各小さじ1
  • ※スモークの香りが付けられる液体調味料

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