・BONIQ設定
・材料
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
無水で作る改訂版の肉じゃが!
野菜から水分と甘み、旨味を引き出すBONIQなら、水も使わず砂糖も不使用。煮崩れなし。
お腹も心もほっこり満たされる。
家庭の味は、癒しの味わい。
BONIQ設定
95℃
1:00(1時間)
材料
☆4人分☆
<BONIQする材料>
・牛薄切り肉(肩ロースや切り落としなど) 200g
・じゃがいも 500g
※詳細は《作る際のポイント》にあり。
・玉ねぎ(中) 1個(200g)
・にんじん 1本(150g)
・しらたき 100g
※「アク抜き不要」のものが便利。詳細は《作る際のポイント》にあり。《耐熱袋に入れる調味料》
・顆粒だし 小さじ1
・みりん(煮切り) 大さじ2
・酒(煮切り) 大さじ2
・しょうゆ 大さじ3<仕上げ> ※お好みで
・絹さや(または、いんげん)茹でたもの 適量<ほか、調理器具など>
・ボウル/容器
・ざる
・鍋
《手順》
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
95℃ 1:00(1時間)に設定し、水温上昇を開始する。
(食材はまだ投入しない。)
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
・BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
材料の下処理をする
じゃがいもは皮をむいて、 大きさが均等になるよう3cm大にカットする。
ボウルに入れてさっと水にさらし、ざるに上げておく。
玉ねぎは皮を剥いて芯を取り、繊維に沿って1cm幅に切る。
にんじんは皮を剥き、乱切りにする。
しらたきは「アク抜き不要」の場合はサッと水洗いし、8cm程の長さにカットする。
アク抜きされていないものを使用する場合は、小鍋にお湯を沸かし、さっと湯通しする。
絹さやはヘタと筋を取り除く。
牛肉は4cmの幅にカットする。
牛薄切り肉の下処理をする(霜降り)
鍋にお湯を沸かす。
絹さや(または、いんげん)を先に茹でる。
絹さやを茹でてお湯の温度が高い場合は、水を足して約80℃(鍋底に小さな泡ができるのが目安)に下げる。
約80℃のお湯に牛肉を入れて混ぜ、表面がやや白くなったらすぐざるにあける。
耐熱袋に投入する
耐熱容器に酒とみりんを入れ、電子レンジ600Wで40秒程加熱し、沸騰させてアルコールを煮切る。
耐熱袋に全ての材料(<BONIQする材料>、《耐熱袋に入れる調味料》)を入れ、袋を揉んで具材と調味料を全体に行き渡らせる。
BONIQ 低温調理用耐熱袋「BONI BAG」(湯せん、冷凍、冷蔵可能)はこちら
BONIQに投入する
設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」)
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は、
・BONIQ 低温調理コンテナ:コンテナラック、トレーを使用して完全に沈める。
・鍋:耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は、湯せんにカバーをして水位減少を防ぐ。
・BONIQ 低温調理コンテナ:コンテナルーフを使用する。
・鍋:ラップを使用する。
仕上げ
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋を取り出す。
肉じゃがを煮汁ごと皿に盛り付けて、出来上がり。
お好みで、茹でた絹さやを飾る。
《作る際のポイント》
本レシピの肉じゃが、具材が煮崩れずちょうどよい固さと味の染み具合になるよう、設定温度と時間を試行錯誤しました。もっと低い「90℃」や「93℃」でも検証しましたが、じゃがいもは煮崩れず仕上がるにしてもにんじんがNG。にんじんは少しでも歯応えがあると、青臭さが出てしまい煮物に全く馴染まない味に仕上がってしまいます。そこで「95℃ 1時間」に設定することで、具材が煮崩れずにんじんもやわらかく甘くなり、全体に味が染みてちょうど良い仕上がりとなるようにしました。
材料について、じゃがいもは「メークイン」や「男爵」など、お好みで品種をお選びください。メークインはしっとり、男爵はホクホクに仕上がります。従来の鍋で作る場合は「メークイン」の方が煮崩れしないと言われますが、低温調理の場合はどちらでも煮崩れしません。
しらたきは「アク抜き不要」のものを使えば下茹でする必要はありませんが、臭いが気になる場合は湯通ししてください。
従来の鍋で作る肉じゃがは、鍋で牛肉と他の具材を炒め、だし汁や調味料を入れて煮ます。肉を炒める際は、肉が鍋底にくっついてボロボロになってしまったり、煮込むうちに肉が固くなってしまったり、じゃがいもがまだ固かったり、かき混ぜ過ぎると煮崩れたりする失敗があります。
BONIQの低温調理なら、耐熱袋に具材と調味料を入れて湯せんでほったらかしにするだけ。失敗は起こりません。煮汁が煮詰まったり、薄すぎたりという心配もありません。
手順2、じゃがいもの芽が出ている場合は芽に毒素がありますので、必ずくり抜いて取り除いてください。
手順3、牛肉を80℃程度の湯に通すことを「霜降り」と言います。牛肉のアクと脂を落とすことで、仕上がりの煮汁が濁らずクリアで雑味のない味わいとなります。一手間ではありますが、間違いなくワンランク上の味わいに仕上がりますので、この工程は省かない方が良いでしょう。
参考文献
・株式会社ジェイ・キャスト、「肉じゃが」といえば牛肉?豚肉? 全国調査の結果、文化の境目がくっきり見えた、Jタウンネット、2024/10/24参照
https://j-town.net/2020/02/21301904.html?p=all
《作った感想》
肉じゃがは家庭料理の定番と言われますが、ざっくり分けて西日本と東日本で「牛肉」を使うか「豚肉」で分かれるようです。
筆者は大阪出身ですので「豚肉」の肉じゃがが存在するということに最初は驚きました。そこで、これを機に「豚バラ」で肉じゃがを作ってみることにしました。作る前は「そんなものは肉じゃがじゃない!」とうっかり口にするところでしたが、実際作ってみれば、豚肉と脂の旨味がじゃがいもに乗ってこれまた美味しい!「豚こま」を使っても間違いなく美味しくコスパを発揮します。
ですので豚肉で作る場合は、本レシピの「牛肉」をそのままお好みの部位の豚肉に代えていただければOKです。
肉じゃがの他にも東西の違いがあり、「すき焼き」に割下を入れる関東に対し、関西では牛肉を焼いて砂糖やしょうゆを絡めるというように作り方が違いますし、卵焼きは東では「甘じょっぱい味」ですが、関西では「出汁の効いた塩味」です。「天津飯」の上にかかっている“あん”も東と西で「ケチャップあん」と「しょうゆあん」で分かれます。「イカ焼き」と言えば関東ではイカをまるまる焼いた「姿焼き」ですが関西では小麦粉と出汁にイカを混ぜて焼いた「粉もん」(関西以外では知られていない?)と形状が全く違います。
ちなみに配膳も異なるところ。東では「ご飯は左、汁は右」に置きますが、関西では「ご飯は左、汁が奥」である場合があります。関西人は常にせわしないので右に汁があるとこぼすから(諸説あり)、とも言われています(笑)。
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^




【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防


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- 低温調理のルール 〜6つのポイント〜 - 2020年6月3日
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