・BONIQ設定
・材料
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
裏ごしでなめらか、完璧な仕上がり。美味しすぎて、どこのお店の?と聞かれるかもしれない、本格派のスイートポテト。
2段階温度の調理で最大限に甘みを引き出す、低温調理ならではの秘策。
「80℃」でさつまいもの甘みを最大に生成し、
「95℃」で甘みの扉を開き、なめらかに。
自然な優しい甘みと優美なバターの風味、幸せのスイートポテト。BONIQ設定
80℃
1:30(1時間30分)
↓
95℃
0:30(30分)追加材料
☆スイートポテト 12個分☆
<BONIQする材料>
・さつまいも 500g<生地>
・BONIQ後、濾したさつまいも(↑) 全量(約370g)
・無塩バター 50g
※常温に戻す。
・砂糖 20g
・生クリーム 30ml
・卵黄 1個分<塗り卵>
・卵黄 1個分<ほか、調理器具など>
・たわし
・竹串(または、箸)
・キッチンペーパー
・濾し網(ざる)
・木ベラ
・ボウル/容器
・ゴムベラ
・ハケ
・オーブン
・網(冷ます用)
《手順》
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
80℃ 1:30(1時間30分)に設定し、水温上昇を開始する。
(食材はまだ投入しない。)
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
・BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
材料を準備する
さつまいもは皮ごとたわしでよく洗い、上下の切り口を切り落とす。泥などが付いている部分があれば包丁を使って削ぎ落とす。
無塩バターは常温に戻しておく。
耐熱袋に投入する
耐熱袋にさつまいもを入れる。
BONIQ 低温調理用耐熱袋「BONI BAG」(湯せん、冷凍、冷蔵可能)はこちら
BONIQに投入する
設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」)
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は、
・BONIQ 低温調理コンテナ:コンテナラック、トレーを使用して完全に沈める。
・鍋:耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は、湯せんにカバーをして水位減少を防ぐ。
・BONIQ 低温調理コンテナ:コンテナルーフを使用する。
・鍋:ラップを使用する。
再度BONIQを設定する
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋は取り出さず、再度95℃ 0:30(30分)に設定し、追加で低温調理をする。
生地を作る
再度BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋を取り出す。
竹串を刺して中までスッと通るやわらかさになっているか確認する。
※通常はやわらかくなっているはずであるが、さつまいもが直径5cm以上など、特に太い場合は不十分なことがあるため、念のため確認する。
竹串がひっかかるようであれば、設定時間を延長する。(15分〜)
熱いうちにさつまいもの皮をむき、裏ごしする。
皮はやや厚めにむき、皮下の黒い部分は取り除く。この際、ペーパーでさつまいもを持ちながら行い、やけどに注意する。
濾し網(または、ざる)と木ベラで皮をむいたさつまいもを裏ごしし、ボウルに入れる。
常温に戻した無塩バター、砂糖、生クリーム、卵黄を加え、都度混ぜる。生地がなめらかになるまでゴムベラでしっかり混ぜる。
成形する
※ぎりぎり成形できる生地の固さであるが、やわらかくて成形できない場合はラップを生地の表面に貼り、冷蔵庫で冷やす。(1時間〜)
生地を12等分(1個約35〜40g)にし、小さなさつまいも型に成形する。
溶いた卵黄をハケでさつまいもの表面にまんべんなく塗る。
※この際、オーブンを200℃に予熱しておく。
仕上げ
予熱したオーブン200℃(または、オーブントースター)で表面に焼き色を付ける(15分目安)。
色づいたら取り出し、網の上に移し粗熱を取って、出来上がり。
ハリネズミ型も。成形し、ハサミの刃を寝かせて背中に切り込みを入れる。目は黒ごま。鼻先と針先に卵黄を塗って焼く。
食べるのがもったいなくなる!
《作る際のポイント》
本レシピとは別の「80℃ 皮ごとスイートポテト:裏ごしなし!お子様のおやつにも」では皮付きのさつまいもをそのまま耐熱袋で潰し、裏ごししない簡単レシピでしたが、本レシピは本格派のなめらかなスイートポテトになります。
手順2、さつまいもの皮の表面に黒い蜜が固まったようなものが付着している場合があります。これはヤラピンという成分で、さつまいもが十分甘い証拠なのですが、砂などが中に入って固まってしまっている場合がありますので、包丁で削ぎ落としてください。
手順6、本レシピを作成するにあたり、最初に皮をむいてからBONIQする方法でもやってみましたが、色が悪くなってしまいました(味わい的には全く問題なく美味しくできます)。ですのでBONIQしてから皮をむくようにしています。皮をむく際は、皮のみを薄くむくと、黒く変色部分が入ってしまいますので、変色している部分は皮と一緒にむいて取り除くと、きれいな色に仕上がります。
濾す作業は、さつまいもが熱いうちに行うと簡単にできますので、手早く皮をむいて熱いうちにすぐ濾すとスムーズです。
本レシピはさつまいもを「80℃」と「95℃」の2段階で低温調理することにより、さつまいも本来の甘さを最大限に引き出します。
さつまいもがどうしたら一番甘く、美味しくなるかを検証した実験「80℃ 1番美味しいのは?さつまいも 比較実験」では「茹で」「オーブン」「BONIQ95℃ 90分」よりも「BONIQ80℃ 90分 → 95℃ 15分」が最も甘くなることがわかりました。
これは「80℃」付近で加熱することにより、さつまいもに含まれる「β-アミラーゼ」という消化酵素が「麦芽糖」という甘味成分を生成するためです。この温度帯をいかに長く保つことが出来るかで、さつまいもが甘くなるかが決まります。しかしこれだけでは美味しくなりません。
最後に「95℃」の高温で加熱することによってセルロースを破壊し、硬いさつまいもがやわらかくなることで甘みの扉が開かれ、甘味を感じやすい食感となります。
BONIQの低温調理ならではの2段階加熱で、さつまいもが最も甘く、美味しくなるというわけです。
十分に甘みを引き出しているので、砂糖は少量のみでもきちんと甘く仕上がります。
《作った感想》
BONIQの2段階温度の調理で最大限に甘みを引き出していますので、砂糖は少量のみでもしっかり甘くなります。
なめらかクリーミーで、完璧な仕上がりはまさに本格派。自然な優しい甘みとリッチなバターの風味に包まれて、幸せの味わいです。冷めるとさらに甘みを感じられるようになります。
本レシピを作成するにあたり、何度も試作を繰り返し、知人にも食べてもらいましたが「美味しくて感動した」との言葉をいただきました。
ぜひ作っていただいて、皆様と感動を共有できましたら幸いです。
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^




【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防


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- 低温調理のルール 〜6つのポイント〜 - 2020年6月3日
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