・BONIQ設定
・材料
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
生クリームなしのイタリア本格派。
「65℃ 温泉卵」を使うので、微妙な温度管理やプロの技術は必要なし!
全卵なので白身も余らず。
全素材が全力で美味しい究極のカルボナーラ。BONIQ設定
65℃
0:30(30分)
※温度と時間については《作る際のポイント》に説明あり。材料:65℃ 温泉卵
<BONIQする材料>
・卵(Mサイズ) お好きな個数
※カルボナーラに使用するのは1個(1人分)のみ。材料:65℃ 温泉卵のカルボナーラ
☆1人分☆
<鍋で茹でる材料>
※詳細は《作る際のポイント》にあり。
・スパゲッティ(1.6mm) 90g
・お湯 1L
・塩 10g(小さじ1と2/3)<フライパンで準備する材料>
※詳細は《作る際のポイント》にあり。
・ベーコン(ブロック) 30g
・BONIQレシピ「82℃ 万能ホクホク!にんにくのコンフィ」 1/2個(または、生にんにく 1/2個)
・エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1
・スパゲッティの茹で汁(↑) 大さじ4
・パルメザンチーズ(粉チーズ) 大さじ3(18g)
・65℃ 温泉卵(↑) 1個<仕上げ>
・黒こしょう(粒) 15粒ほど
※お好みで
・エクストラバージンオリーブオイル ひと回し<ほか、調理器具など>
・鍋(スパゲッティを茹でる用)
・ボウル/容器 2個(にんにくのコンフィ、黒こしょうを潰す用)
・スプーン(にんにくのコンフィを潰す用)
・すりこぎ棒(または、麺棒、瓶や鍋などで代用可)
・フライパン
・ざる
・ゴムベラ
《手順》65℃ 温泉卵
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
65℃ 0:30(30分)に設定する。
※温度と時間については《作る際のポイント》に説明あり。
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
・BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
BONIQに投入する
設定温度に達したら卵を直接湯せんに入れ、低温調理をする。
(カルボナーラで使用する卵は1個のみ。卵は複数個まとめて調理することが多いことから、画像は複数となっている。)
※鍋底に卵を勢いよく落とさないよう、お玉やトングなどを使ってそっと沈める。
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)
取り出す
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら卵を取り出す。
(カルボナーラ作りに使用しない場合や他の料理などにすぐ使わない場合、保存をする場合は、氷水で冷却し、冷えたら冷蔵庫で保存する。)
《手順》65℃ 温泉卵のカルボナーラ
お湯を沸かす
スパゲッティを茹でる鍋にお湯を沸かし、塩を入れる。
具材を準備する
にんにくのコンフィはスプーンで潰し(生にんにくの場合はみじん切りに)、ベーコンは7mm程の短冊にカットする。
器に黒こしょうを入れ、すりこぎ棒などでつぶしておく。
スパゲッティを茹でる
手順4の鍋で沸かしたお湯にスパゲッティを入れ、規定時間茹でる。
具材を炒める(手順6と同時進行)
フライパンにエクストラバージンオリーブオイルを中火で熱し、ベーコンを炒める。
表面がカリカリになってきたら、にんにくを入れて香りを出す。
スパゲッティを茹でている鍋から茹で汁を加え、すぐに火を止める。
※この工程は、手順6でスパゲッティをお湯に投入したらすぐに行う。(スパゲッティの茹で上がりに間に合わせるため。)
フライパンで材料を混ぜる
ベーコンのフライパン(火は付けない)に、茹で上がってざるにあげたスパゲッティとパルメザンチーズを加え、温泉卵を割り入れる。
※温泉卵を割入れる際、割る前に卵を10回ほど振ると、白身が殻に残らない。
ゴムベラで手早く全体を混ぜる。
仕上げ
皿にスパゲッティを盛り付け、黒こしょうを散らす。エクストラバージンオリーブオイルを回しかけて、出来上がり。
《作る際のポイント》
本レシピは、「炒めておいた具材(温かいフライパン)」+「茹でたて熱々のスパゲッティ」+「パルメザンチーズと温泉卵」で完璧なカルボナーラが仕上がるようになっています。
生卵(全卵)を使ってカルボナーラを作る場合、生卵かけスパゲッティにならず、かといって火が入り過ぎてダマダマにならないためには、ボウルに入れた卵液と茹で上がったスパゲッティを手早く混ぜるか、あるいはフライパンで極弱火にかけるなど、微妙な温度コントロールが必要でした。
そこを「65℃ 30分」で低温調理したちょうど良いあんばいの温泉卵を使うことで、卵液を作る手間なしに、誰にでも簡単に失敗なく、カルボナーラができるように仕上げました。
このカルボナーラは温泉卵の仕上がり具合が重要なポイントです。
「65℃〜 温泉卵 低温調理後の硬さ比較実験」の検証の結果、「65℃ 30分」で白身も黄身もバッと流れる、かといって生とは全く違う生卵の進化系のようになり、これがちょうどカルボナーラを仕上げるのに最適というわけです。
温泉卵は多く作っておくと、さまざまな料理に使えて便利です。卵かけご飯にしても◎。
材料について、スパゲッティは1.6mmのものを使用しています。ペンネやフジッリのショートパスタでもソースが良く絡むのでおすすめです。
ベーコンは食べ応えのあるブロックのベーコンを使用しています。手軽なベーコンスライスでもOK。本格派はベーコンの代わりにパンチェッタ(イタリアの塩漬けした生の豚バラ肉)やグアンチャーレ(塩漬けした生の豚ほほ肉)を使うのも良いでしょう。ただ、パンチェッタやグアンチャーレはベーコンに比べて塩分が高いので、同じ分量を入れると塩辛くなってしまいます。旨味も十分ありますし、ベーコンの半量の15g程度で代用できるでしょう。
材料のパルメザンチーズについて、本来パルメザンチーズと言えばイタリアのパルミジャーノ・レッジャーノというハードチーズであり、凝縮した旨味と塩気が特徴です。日本で一般的に販売されている粉チーズは、イタリアのそれとは違いますが、好きな量だけいつでも使えて便利です。
本格派の方はパルミジャーノ・レッジャーノを。ブロックで販売されているのでおろして使う必要がありますが、その味わいは格別です。他にもグラナ・パダーノでも代用できます。
仕上げの黒こしょうは、元々挽いてある粗挽きこしょうでも可能ですが、粒の黒こしょうを潰して使うと香りと風味が格段にアップします。食感がアクセントになり、料理がぐっと引き締まるのでおすすめです。
《作った感想》
温泉卵を使う?生卵でも良いんじゃないの?と思った方、絶対お試しいただきたいです!なんなら生卵で同様に使ったカルボナーラとの比較も試していただきたいくらいです!
生卵を使う場合は、「全卵」ではなく「黄身(+生クリーム)」を使ったものの方が作りやすいと思います。白身が入るときちんと火が入らず、ソースが生っぽい卵液になりがちです。黄身だけ使うと白身が余ってしまいます。他の料理やお菓子に使えるとは言え、白身と黄身を分ける手間もなく、できれば一つの料理で全部使えた方が良いのではないでしょうか。
声を大にして言いたいですが、温泉卵を使った方は、卵の火の通り具合とチーズやベーコンの旨味の絡みが完璧に仕上がります。仕上がりが全然違う。味わいが全然違う。全素材が全力で美味しいです。
私は学生時代、イタリア料理店でアルバイトをしておりました。チェーン店から始まり、やがて本格イタリアンの店で勉強させてもらい、そこでイタリア料理の魅力を知るきっかけとなりました。(その後はフレンチの道へ行ったのですが。)
その学生時代にイギリスに短期留学していたことがありますが、当時出会ったイタリア人青年のパブロとカルボナーラの話になり、「日本では生クリームを入れるんやで。」と言ったらとても驚いていました。(これはこれでもちろん美味しいです。)そしてすぐさま、「本場のカルボナーラをぜひ食べてほしい。」とのことでさっそく家に招かれ作ってくれました。ペンネに、特大のパルミジャーノ・レッジャーノの塊、パンチェッタ、全部わざわざイタリアから持ってきたものだと言うのです。常にストックしてあるのだとか。
そして出来上がったものは、今まで食べたことのないくらいチーズが濃厚で卵と絡まっていて、完全にノックアウトされました。日本のカルボナーラは卵クリームソースにパスタが絡まっているタイプですが、その彼が作ってくれたのは(おそらく家庭によって違うでしょう)、ソースと呼べるものが無くて、卵とチーズがペンネに完全に張り付いているようなタイプです。
おそらくパルミジャーノ・レッジャーノを大量に使っていて、全卵ではなく卵黄のみを使っていると記憶していますが、それはもう全部旨味の塊のようでめちゃくちゃ美味しくてぺろりと平らげました。記憶に残るような旨味満載の味です。その彼はそのカルボナーラとヌテラ(ヘーゼルナッツの甘いペースト)をセットで食べ続けたら20kg太ったそうなので・・・皆様、お気をつけください。
そういう思い入れのあるカルボナーラですが、BONIQユーザーの方々にぜひ、この「温泉卵のカルボナーラ」が記憶に残るとまでは行かないまでも、「カルボナーラがすごく美味しかったから明日も頑張ろ。」と思っていただけましたら嬉しいです。
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^
【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
最新記事 by 小野寺 桂子 (全て見る)
- 低温調理のルール 〜6つのポイント〜 - 2020年6月3日
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