・BONIQ設定
・材料
・一食あたりの栄養素
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
・BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス
本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール 〜6つのポイント〜」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)
産地直送以外に手に入れることが難しい、生のタコ。
せっかく手に入れられたなら、素材の旨味を引き出す低温調理でおいしくやわらかく調理して、いただきたい。
そこで、生のタコは何℃でどのような仕上がりになるのか?
以下の6パターンで仕上がりの違いを比較する。①45℃ 30分
②45℃ 1時間
③55℃ 30分
④55℃ 1時間
⑤65℃ 30分
⑥65℃ 1時間
BONIQ設定
実験①45℃ 0:30(30分)
実験②45℃ 1:00(1時間)
実験③55℃ 0:30(30分)
実験④55℃ 1:00(1時間)
実験⑤65℃ 0:30(30分)
実験⑥65℃ 1:00(1時間)
材料
<実験①〜⑥>
・生食用水タコ(直径2~3cmの足。約400g) 各1本
・塩 大さじ1
当レシピの栄養素
栄養素(1人分) 1日の推奨摂取量 低糖質レベル ★★★(一食:糖質5g 以下) カロリー 66 kcal - 糖質 0.1 g - タンパク質 13.4 g 体重 x 1.2g ~ 1.5 g 脂質 0.9 g - 食物繊維 0 g 20 g 以上 カリウム 270 mg 3500 mg 以上 カルシウム 19 mg 650 mg 以上 マグネシウム 60 mg 350 mg 以上 鉄分 0.1 mg 7.5 mg 以上 亜鉛 1.6 mg 10 mg 以上 ※上記は100gあたりの栄養価を計算しています。
《手順》
比較実験
タコの下処理をする。
塩を刷り込むようにしてタコのぬめりと汚れを落とし、しっかり水で洗い流す。ヌメリがなくなればOK。
以下の6パターンでBONIQで低温調理をする。
実験①45℃ 0:30(30分)
実験②45℃ 1:00(1時間)
実験③55℃ 0:30(30分)
実験④55℃ 1:00(1時間)
実験⑤65℃ 0:30(30分)
実験⑥65℃ 1:00(1時間)
BONIQ後はバッグごと全体を氷水に浸けて急冷する。
比較実験結果
実験①45℃ 30分
〝生〟感が強くジューシー。やや弾力があるが生のままよりも歯切れが良い。
実験②45℃ 1時間
「実験①45℃ 30分」と変わらない。
実験③55℃ 30分
プリっとジューシー。皮が赤みをほんのり帯びて見た目も良い。歯切れがとても良い。
実験④55℃ 1時間
「実験③55℃ 30分」よりもサクっとした食感。
実験⑤65℃ 30分
タコ全体にピンク色が行き渡る。〜55℃のものよりも旨味が出ている。食感はやや弾力が出てきた。
実験⑥65℃ 1時間
「実験⑤65℃ 30分」よりも旨味が強く、煮たような味がする。むちっとした弾力はあるが、歯で容易に噛み切れる。
温度帯別にみると・・・
45℃の温度帯は生に近い食感と見た目でありながら、生のタコよりも歯切れが良い。これは生のタコで調理する「たこわさ」等に向きそうだ。
55℃の温度帯はプリっとジューシーになり、皮にも若干赤みを帯びてくることから、カルパッチョやマリネに向きそう。
65℃となるとタコを煮た時の旨味を感じるようになり、味としては一番強く感じる。煮物の最後に加えて〝やわらか煮〟のように食べるとよさそうに感じる。
「55℃ 30分」生タコのカルパッチョ
《作る際のポイント》
タコは必ず生食用で鮮度の高いものを使用ください。
本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール 〜6つのポイント〜」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)
タコはしっかり下処理をし、ぬめりや吸盤についた汚れを取り除きます。
下処理が充分でないと、吸盤に砂がついたままになっていたり、生臭さが出やすくなります。
低温調理の場合はフリーザーバッグの中で調理をするので、高温調理でお湯で煮る際に流れていく汚れも、そのまま調理することになってしまいます。
BONIQ後はバッグごと氷水に浸けて芯までしっかり冷やします。
400gのタコを低温調理すると、100gほど水分として離水します。
食べる人数や使う用途によって、調理するタコの大きさを考慮してください。
《作った感想》
今回、生のタコを3つの温度帯と2つの調理時間で低温調理を行いましたが、どの温度帯もタコの見た目や食感、味に変化が出て、大変面白い結果になりました。
今回の実験で「タコは温度帯によって、食感だけでなく味も変わってくる」という特性が分かりました。
この実験結果を活かし、今後は生タコを低温調理でおいしくいただけるレシピを開発していきたいと思います。
BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス
生の水ダコは100gあたり熱量は66kcal、たんぱく質が13.4g、糖質は0.1g、脂質は0.9g含んでいます。
数値から見る通り、タコは低糖質高たんぱく。脂質も申し分ないほどの少なさです。
また、タコは100g中830mgものタウリンを含みます。タウリンはスムーズな疲労回復を助けたり、アルコール分解の速度を早める働きがあります。
連勤で疲れた体を休める晩酌には、ぜひタコを使ったメニューをお召し上がりください。
タコはスーパーで生の状態で入手することは難しいかもしれませんが、産直アプリ等を使用すると見つけることができますよ。
今回は水ダコで実験しましたが、マダコでも同様の変化がみられると思います。
<たこの低温調理 比較実験シリーズ>
80℃ タコのやわらか煮 部位・時間比較実験
45℃〜 生タコ(水タコ)の低温調理 比較実験
<比較実験の結果を元に、究極のたこレシピ>
55℃ 生活習慣病予防◎柔らか タコのセビーチェ
65℃ 酸化を防いで老化防止◎タコのやわらか煮
45℃ 高たんぱく・低カロリー◎生タコの韓国風
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^
【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
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