比較実験

40℃~ たらこの低温調理 火入れ温度比較実験

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BONIQ設定
材料
一食あたりの栄養素
比較実験
比較実験結果
作る際のポイント
作った感想
BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス

生たらこは火を通さなくても食べられるため、お好みの温度帯と火通り加減になったら加熱をやめても良いですが、本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール ~6つのポイント~」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)

私はおにぎりの具の中で蒸したらこが好きだ。母が電子レンジで加熱していたのを覚えているが、電子レンジで蒸したらこを作ると加熱のし過ぎでボソボソになったり、破裂してしまったりと火加減が難しい。

そこで今回はBONIQを使って低温調理すれば、たらこを好みの仕上がりにできるのではないかと挑戦してみた。

BONIQ設定する温度は以下の9つ。

40℃
50℃
55℃
58℃
61℃
64℃
67℃
70℃
80℃

9つの温度に分けて低温調理することで、それぞれがどのような食感や味になるのかを比較実験する。

BONIQ設定

40℃
50℃
55℃
58℃
61℃
64℃
67℃
70℃
80℃
各0:30(30分)

材料


・生たらこ(塩漬け)  9切れ(1切れ40g前後)

当レシピの栄養素

栄養素(1人分) 1日の推奨摂取量
低糖質レベル (一食:糖質5g 以下)
カロリー 56 kcal -
糖質 0.2 g -
タンパク質 9.6 g 体重 x 1.2g ~ 1.5 g
脂質 1.9 g -
食物繊維 0 g 20 g 以上
カリウム 120 mg 3500 mg 以上
カルシウム 10 mg 650 mg 以上
マグネシウム 5.2 mg 350 mg 以上
鉄分 0.2 mg 7.5 mg 以上
亜鉛 1.2 mg 10 mg 以上
塩分 1.8 g -

※上記はたらこ40gあたりの栄養価を計算しています。

《手順》


比較実験

たらこをそれぞれ低温調理用バッグに入れて密封し、それぞれの温度で低温調理する。
BONIQ設定時間終了のタイマーが鳴ったらバッグを取り出し、バッグを氷水に浸けて急冷する。

その後比較試食を行う。

低温調理用バッグ(BONIQ 低温調理用耐熱袋「BONI BAG」):https://boniq.jp/recipe/BONIBAG_Recipe




比較実験結果

それぞれ以下のような結果となった。

画像上段:左から生のまま(未加熱)、40℃、50℃、55℃、58℃
画像下段:左から61℃、64℃、67℃、70℃、80℃



「40℃」、「50℃」、「55℃」までは見た目も食感も生とほぼ変わらず、加熱する意味はなさそうだった。

「58℃」は若干塩味がまろやかになり、旨味が感じられる。


「61℃」は火が通ることで粒の皮にハリが出て、粒感がはっきりしてきた。切っても崩れにくい。

「64℃」は粒が一つずつほどけるような食感になり、おもしろい。


「67℃」はしっとりなめらかな口当たりになった。意外な食感で上品な蒸したらこといった感じ。
クリームチーズと合わせることで、たらこの甘みと旨味を活かしたなめらかなペーストになりそう。

「70℃」はたらこの甘みを感じながら、プチプチ、かつ、しっとりした蒸したらこ。食感が良く、旨味と甘味も一番強く感じる。切っても崩れない。
筆者としては一番好きな味と食感である。このたらこがおにぎりに入っていたら最高!たらこをスライスして、パンやクラッカー、ゆで卵に乗せて食べても美味しそう。

「80℃」はふっくらとしていて、たらこの色もだいぶ白っぽい。よく火が通っていて、プチプチした食感は少なめ。食感的には火が通りすぎに感じるかもしれない。
一般的に"蒸したらこ"と言えばこれ!といった仕上がり。

《作る際のポイント》
生たらこは火を通さなくても食べられるため、お好みの温度帯と火通り加減になったら加熱をやめても良いですが、本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール ~6つのポイント~」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)

おにぎりに入れる場合もすぐに食べる場合に限ります。

冷蔵庫で保存する場合やお弁当、おにぎりにして持ち運ぶ場合には、上記の設定温度・時間では対応していません。
(例)生たらこが直径2cmの場合、70℃では55分の加熱が必要。

低温調理 加熱時間基準表(魚)」を参照の上、正しい加熱時間基準を守って安全な調理をお願いいたします。

《作った感想》
好みにもよりますが、筆者は「70℃」で加熱したたらこが一番好きでした。
たらこの甘みを感じながら、プチプチ、かつ、しっとりした食感に仕上がり、他の温度に比べて旨味や甘味を一番強く感じました!
温度によっても食感や旨味、甘味が異なるので、お好みの温度でたらこを作ってみてください。

BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス

たらこは魚の鱈(たら)の卵であることから、高タンパク・低脂質な食品です。
魚卵に「脂質が多そう」というイメージがある人もいるかもしれませんが、たらこは100g中4.7gと他の魚卵よりも脂質の量が少ないことが特徴です。(いくらは100g中に16g、筋子は17g、数の子に7g含まれています。)
魚卵が好きだけど脂質が高そうで控えている・・・という方は、たらこであればそこまで脂質を気にしなくても大丈夫です。

また、魚卵に含まれている脂質は「必須脂肪酸」という人体では生成できない、食品から摂取することが必要な成分を多く含みます。それがDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)です。
この2つの脂肪酸は悪玉コレステロールを減らし、中性脂肪も減らす働きを持ちます。特にDHAは脳の機能や目を健康に保つために働き、EPAは血液の流れを良くする働きがあります。

たらこは他の魚卵よりもプリン体が多いのですが、これも100gあたり120mgと納豆に含まれるプリン体の量と変わりません。

魚卵が好きだけど控えていたという方は、一度に食べる量を工夫して適度に魚卵を召し上がることで逆に健康に近づけますよ。

<生食用魚介の低温調理 比較実験シリーズ>
50℃ ブライニングは有効?比較実験 サーモン編
38℃~ サーモンの火入れ温度比較実験
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41℃~ ぶりの低温調理 火入れ温度比較実験
35℃~ ぶりの低温調理 火入れ温度比較実験
40℃~ たらこの低温調理 火入れ温度比較実験

<たらこの低温調理レシピ>
75℃ 生活リズムを正常にする◎鱈の子の煮付け

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【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。


また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防

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井澤 綾華

井澤 綾華

北海道の田舎で2児を育てながらフリーランスで働く管理栄養士。食で地域を盛り上げることが大好き。健康的で簡単に作れるレシピの開発や、栄養価計算を行う。BONIQで作る料理は高齢の家族からも好評。
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  • 70℃
  • 80℃
  • 各0:30(30分)

材料一覧

  • ・生たらこ(塩漬け)  9切れ(1切れ40g前後)

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