魚介レシピ

43℃ 基本の低温調理サーモン:生を超えた食感

4.7
(3)


BONIQ設定
材料
一食あたりの栄養素
手順
作る際のポイント
作った感想
BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス

これまでの比較実験の結果を元にした、待望の「基本の低温調理サーモン」レシピ!
43℃で絶妙にとろりとほぐれる。
基本の材料だけで出来る、シンプルかつ極上の一品。

BONIQ設定

43℃
0:30(30分)

材料


☆2人分☆
<BONIQする材料>
・アトランティックサーモン柵(生食用)  180g
・塩(振り塩用)  2g(4つまみ程、魚の重量の約1%)

<仕上げ>
・エクストラバージンオリーブオイル  大さじ1
・レモン(くし切り)  2切れ
・ディルの葉  2〜3本分 
※パセリやバジルなどでも代用可。
・岩塩(または、粒の粗い海塩)  適量
・こしょう  適量

<お好みで付け合わせ>
・ベビーリーフ  適量

<ほか、調理器具など>
・キッチンペーパー
・氷水(急冷用)

当レシピの栄養素

栄養素(1人分) 1日の推奨摂取量
低糖質レベル (一食:糖質5g 以下)
カロリー 258 kcal -
糖質 0.6 g -
タンパク質 17.8 g 体重 x 1.2g ~ 1.5 g
脂質 21.4 g -
食物繊維 0.4 g 20 g 以上
カリウム 383 mg 3500 mg 以上
カルシウム 14 mg 650 mg 以上
マグネシウム 27 mg 350 mg 以上
鉄分 0.4 mg 7.5 mg 以上
亜鉛 0.4 mg 10 mg 以上
塩分 1.1 g -

《手順》

サーモンを下処理する(1)

サーモンは1人前ずつ(1人前=90g)にカットする。
全面に塩を振り、冷蔵庫で15分置く。(振り塩)

低温調理器 BONIQをセットする

鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
43℃ 0:30(30分)に設定する。
※設定温度については《作る際のポイント》に詳細あり。

※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。

BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら

サーモンを下処理する(2)

冷蔵庫からサーモンを取り出し、出てきた水分をキッチンペーパーで拭く。

耐熱袋に投入する

耐熱袋にサーモンを入れる。

BONIQ 低温調理用耐熱袋「BONI BAG」はこちら

BONIQに投入する

設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。

※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)


急冷する

BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったらサーモンを取り出し、袋ごと氷水に浸けて急冷する。

仕上げ

サーモンを皿に盛り、エクストラバージンオリーブオイルを回しかける。

ディルの葉を散らし、くし切りにしたレモンを添え、岩塩、こしょうを挽いて出来上がり。
お好みでベビーリーフを添えて。


《作る際のポイント》
本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール 〜6つのポイント〜」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)

BONIQ設定温度「43℃」について、「36℃ 生 v.s. 低温調理サーモン 比較実験」や「38℃〜 サーモンの火入れ温度比較実験」で火入れを比べた結果、
40℃:生の要素が残り、とろりとした状態
45℃:なんとか生の要素が残っているが、ほろりと崩れやすい状態
でした。
本レシピはその間の「43℃」に設定し、生のとろりとした食感もギリギリ残しつつ、ほろりと崩れそうな状態に仕上げました。

材料のハーブについて、ここではディルを使っています。
パセリやバジルなどでも代用可能ですが、ディル独特の爽やかな香りとほろ苦さはサーモンと相性抜群。
一般的なスーパーでも手に入るはずですので、その相性を確かめてみてください。
残ったディルはチキンや魚介のソテー、ムニエル、煮込み、パスタ、スープなど用途はたくさんありますので、ぜひ最後までお使いください。

ディルの葉を乾燥させた「ディルウィード」という商品も販売されており、数ヶ月間保存が効きます。
フレッシュハーブを買うと余らせてしまう、という方にはおすすめです。

手順3、サーモンに振り塩をした後は、必ずキッチンペーパーで出てきた水分を拭き取ってください。
塩によって水分と共に臭みが出てくるので、これを拭かないと臭みがついたまま低温調理をすることになってしまいます。

“ブライニング”という塩水(+砂糖)に浸ける下処理法もありますが、これは身に塩味と水分を含ませ、調理後の身質を柔らかくジューシーにするという方法です。

サーモンの下処理方法を比較した「50℃ ブライニングは有効?比較実験 サーモン編」は、“振り塩”と“ブライニング”の効果を比較したものですが、ブライニングよりも振り塩の方が生臭みが取れ、サーモンは極上にとろりと美味しく仕上がったため、本レシピでは「振り塩」の手法を取っています。
(注:決してブライニングがよくないわけではありません。この温度帯の低温調理の場合は、振り塩の方が簡単で効果があったということです。)

手順7、仕上げにはこしょうをたっぷりかけ、レモンもしっかり絞ると味が引き締まります。

《作った感想》
「サーモンとハーブさえ買えば、あとはだいたい家にある材料でできる。」というシンプルで安心感のあるレシピに仕立てました。
サーモンに塩を振ってBONIQして盛り付けるだけ、難しいソースもありません。
それでも十分おもてなしの一品としても使えるのではないでしょうか。
低温調理をされる多くの方々に、まずは作ってみていただきたい一品です。
いつでも誰でも作れて、絶対に美味しい基本の低温調理サーモン、自信作です。

BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス

サーモンは100gあたり223kcal、タンパク質は19.6g、脂質は17.0g、炭水化物は0.1g含みます。脂溶性の栄養素も水溶性の栄養素も含みます。
サーモンに含まれているビタミンDはカルシウムの骨への沈着をサポートすることから骨を丈夫にする働きがあります。そのためカルシウムが多い乳製品との相性が良い栄養素です。
また、サーモンは魚には珍しくビタミンB群を多く含む食材です。ビタミンB群は食べ物からエネルギーを作り出す際に必要不可欠な栄養素です。糖質や脂質、タンパク質を摂取する際にサーモンを一緒に食べることで効率良く代謝をすることができます。

サーモンは、実は白身魚に分類されます。身の赤さはエサとなるプランクトンの色素が由来となっており、プランクトンの色素は「アスタキサンチン」と言います。
アスタキサンチンには強力な抗酸化作用があり、細胞の劣化を防ぐ役割があります。抗酸化物質と言えば、ビタミンEやビタミンCも抗酸化作用があるのですが、アスタキサンチンは他の抗酸化物質にはない、「脳にまで届く」抗酸化作用を持ちます。そのため、脳の老化防止や脳血栓・脳梗塞を予防できる抗酸化物質です。アスタキサンチンの強い抗酸化作用はビタミンEの何千倍ともいわれています。

質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^

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【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。


また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防

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小野寺 桂子
大学卒業後にフレンチを学びにル・コルドン・ブルー・ロンドンへ留学。 その後、La Maison Courtineパリにて料理人をした後、フレンチの鉄人坂井氏がプロデュースの大阪の名門フレンチ ラ・ロシェルにて従事。食育インストラクター・アスリートフードマイスター3級・日本ソムリエ協会公認ソムリエ。お酒にマッチするBONIQレシピを提案させていただきます。
小野寺 桂子

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コメント

    • 衛生 管理
    • 2023.05.10

    非常に危険です。
    危険なレシピを載せること自体が無責任です。
    注意喚起が最後にありますが、健康な人でも食中毒で重症化するリスクは十分あります。

    乳児用のレシピにはちみつを使用したものがあり、赤ちゃんがなくなる事件もありました。
    無責任なレシピを載せないようにお願いします。
    生の魚を食中毒菌の増殖に適した温度帯に放置、しかも真空せずに・・・まあ真空しても嫌気性食中毒菌のリスクがある。

    • BONIQ

      コメントありがとうございます。

      「低温調理のルール ~6つのポイント~」(https://boniq.jp/recipe/?p=19886 )のルールをお守りいただき低温調理を行っていただくのが大前提で、以下は計算上の理論にはなりますが、生食用のサーモンの切り身につきまして、一番の食中毒のリスクが「腸炎ビブリオ」になります。

      厚生労働省で定める「生食用鮮魚介類の基準」では(販売される)生食用の魚介は「腸炎ビブリオの最確数は、検体1gにつき100以下でなければならない。」とあります。

      もし一番リスクを考えた1gにつき100個体腸炎ビブリオに汚染されていたとしたら、100個体×180g(レシピ2人前を全部一人で食べたとした場合)×2の2乗(30分の低温調理で培養される菌 https://www.fsc.go.jp/monitor/moni_26/moni26-shiryo1-2-tokyo1.pdf 、P.16 食中毒菌の増殖速度)=72,000は腸炎ビブリオの発症は10万菌数以上食べた場合とされますので、その範囲には収まっております。

      つまりはかなり汚染に近い食材を2人前食べた場合でも基準内であるということになります。

      とはいえこれは計算上の理論になりますので、特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方はレシピに従わず、完全に火を通していただくことをおすすめしております。

      なお、ご指摘いただいた点を受けまして、はちみつを使用しているレシピに注意喚起を追記させていただきます。

      この度はご指摘ありがとうございます。これからも低温調理の不安を払拭できるように努めてまいります。

BONIQ設定

  • 43℃
  • 0:30(30分)

材料一覧

  • ☆2人分☆
  • <BONIQする材料>
  • ・アトランティックサーモン柵(生食用)  180g
  • ・塩(振り塩用)  2g(4つまみ程、魚の重量の約1%)
  • <仕上げ>
  • ・エクストラバージンオリーブオイル  大さじ1
  • ・レモン(くし切り)  2切れ
  • ・ディルの葉  2〜3本分 
  • ※パセリやバジルなどでも代用可。
  • ・岩塩(または、粒の粗い海塩)  適量
  • ・こしょう  適量
  • <お好みで付け合わせ>
  • ・ベビーリーフ  適量
  • <ほか、調理器具など>
  • ・キッチンペーパー
  • ・氷水(急冷用)

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