60℃ 鶏むね肉 低温調理 塩タイミング比較実験

BONIQで低温調理する時、塩を入れるタイミングで鶏むね肉の仕上がりに違いが出るのか?
それぞれ以下のように塩を入れるタイミング別に、全てBONIQ設定60℃ 1時間で鶏むね肉の調理を行った。
(1枚約300g、青森桜姫鶏の鶏むねを使用(88円/100g)。)

鶏むね肉を・・・

①塩で下味し、BONIQ調理
②ブライニング後、BONIQ調理
※ブライニング:肉をジューシーに仕上げるために、5%程度の塩と砂糖を混ぜた溶液に漬ける技法。
③BONIQ調理後、食べる直前に塩をふる
④BONIQ調理後、フリーザーバッグに塩を入れて味を含ませる

調理・冷却後は状態を落ち着かせるため、2時間置いてからスライスし、それぞれの違いを比較。

①②の方法が低温調理では一般的だが、果たして③④ではどのような結果になるのだろうか?

BONIQ設定

60℃
1hr(60min)

材料


・鶏むね肉(皮と脂を落として1枚約300g)
・塩
・砂糖(④のブライニングのみで使用)

《手順》

① 塩で下味し、BONIQ調理

鶏むね肉と塩(2.5g)をフリーザーバッグに入れ空気を抜いて真空密封し、BONIQ(60℃ 1時間)で低温調理する。
終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、冷却。

フリーザーバッグの真空密封方法:https://youtu.be/N-t1ox7mox0



鶏肉に塩味が均一入っていてしっとり美味しいが、やや繊維質も感じる。

② ブライニング後、BONIQ調理

鶏むね肉をブライン液(水400ml・塩20g・砂糖20gの溶液)に2時間漬けた後、フリーザーバッグに入れ空気を抜いて真空密封し、BONIQ(60℃ 1時間)で低温調理する。
終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、冷却。


砂糖が入ったブライン溶液に漬けた分、後味に甘みを感じる。
しっとりジューシー。

③ BONIQ調理後、食べる直前に塩をふる

鶏むね肉をフリーザーバッグに入れ空気を抜いて真空密封し、BONIQ(60℃ 1時間)で低温調理する。
終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、冷却。
食べる直前に鶏むね肉をスライスし、上から塩(2.5g)をふる。

見た目が色白できれい。かなりジューシー。
肉汁に塩分が入っていないので味にムラがあるが、口の中で塩と合わさると美味しくなる。

④ BONIQ調理後、フリーザーバッグに塩を加えて味を含ませる

鶏むね肉をフリーザーバッグに入れ空気を抜いて真空密封し、BONIQ(60℃ 1時間)で低温調理する。
終了タイマーが鳴ったらフリーザーバッグを取り出し、塩(2.5g)をバッグに加え、冷却。

鶏肉に塩味が均一に入っている。
きめ細かい仕上がりで、最も柔らかく、ジューシーで美味しい。

《まとめ》
それぞれ、以下のような結果となった。




これは大発見!その差異は小さいながらも、今までの定説を覆す結果が出た。

通常は①「塩で下味し、BONIQ」もしくは②「ブライニング後、BONIQ」のように、肉に下味やブライニングをして低温調理するのが定番だが、
④の「鶏むね肉をBONIQ後、フリーザーバッグに塩を加えて味を含ませる」が、一番柔らかくジューシーに感じられた。

間違えてはいけないのは①、②と共に③の「BONIQ後、食べる直前に塩をふる」の3つの方法とも、従来の鍋で茹でる調理法に比べ格段に柔らかくジューシーであり、ここではどれが大関でどれが横綱かというハイレベルの話である。それにしても④は究極の仕上がり。

もしかしたら鶏肉中の”水分含有量”の点では④より③の方が多いのかもしれない。しかし、④の方が歯切れが良く、噛んだ時にあふれ出る肉汁にちょうど良い塩分が均一に感じられるため、食べた感覚では④が最もジューシーで美味しく感じられた。

②のブライニングは、ここでは有効性がさほど感じられなかったが、冷凍鶏などを使用する場合や、皮つきで表面を焼く場合などには効果を発揮するかもしれないので、まだ研究の余地がある。

柔らかさ、ジューシーさ共に、
④>③>②>①
という結果になった。 

念のため、BONIQ設定63℃ 1時間でも同じ比較実験を行ったところ、今回の60℃よりも顕著に違いが出た。

《作った感想》
伝統的なフランス料理の工程において、肉に塩など下味をつけずに調理することが少ないのに対し、中国料理では塩を入れずに豚ばらを茹でる雲白肉(ウンパイロウ)などがあります。
この違いは何なのか、塩を入れるタイミングで食材の仕上がりがどのように違うのかというところから、今回実験を試みました。
④の「鶏むね肉をBONIQ調理後、フリーザーバッグに塩を加えて味を含ませる」が最も柔らかくジューシーに仕上がったのは、新たな低温調理のメソッドの発見でした。
知れば知るほど奥深い、低温調理の世界。
ぜひ、この結果が正しいかどうか実際に試してみてくださいね!

質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^




【注意】食中毒に関しては、下記のサイトをご一読下さい。

特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75度1分以上】の加熱をしてください。

→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防

 

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KEIKO

KEIKO

大学卒業後にフレンチを学びにル・コルドン・ブルー・ロンドンへ留学。 その後、La Maison Courtineパリにて料理人をした後、フレンチの鉄人坂井がオーナーを務める大阪の名門フレンチ ラ・ロシェルにて従事。日本ソムリエ協会公認ソムリエ。お酒にマッチするBONIQレシピを提案させて頂きます。

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コメント

    • イタタニ
    • 2018年 8月 23日

    この方法だと、菌は死滅しますか??また冷蔵保存であればどのくらいもちますか??

    • boniq
      • boniq
      • 2018年 8月 24日

      お問い合わせありがとうございます。
      鶏肉のカンピロバクター 死滅温度は下記「東京都健康安全研究センター」の実験をご参照ください。
      http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/health/07/07.pdf

      保存に関しては、商品に同梱しておりますガイドブックで詳細条件を記載しておりますのでそちらを確認くださいませ。
      よろしくお願いします。

    • ta
    • 2019年 4月 16日

    鶏肉は常温の状態から調理するのでしょうか?

    • boniq
      • boniq
      • 2019年 5月 01日

      コメントありがとうございます。
      常温に戻さないで調理していただいて問題ないと思います。

      冷蔵肉を高温加熱する場合は、加熱ムラが発生するので常温に戻した方が良いですが
      低温調理の場合は目標の芯温で全体加熱するため不要かと思います。

    • とも
    • 2019年 5月 26日

    とても参考になりました!
    細かいところですが、冒頭のナンバリング③④が逆のようなのでご確認くださいませ。

    • boniq
      • boniq
      • 2019年 5月 27日

      コメントありがとうございます!
      ご参考いただけたとのこと、大変嬉しいです^^
      また、ご指摘ありがとうございます!失礼いたしました、訂正させていただきました。

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