・BONIQ設定
・材料・一食あたりの栄養素
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
・BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス
本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール 〜6つのポイント〜」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)
“低温調理ならでは”の技が詰まった自信作!
生でもない、煮物でもない。
タコの理想のやわらかさと濃厚な旨みがたまらない、絶品おかず。
BONIQ設定
材料
☆4人分☆
<BONIQする材料>
・生食用水タコ(足) 300~400g
※生食用で新鮮なものを使用する。
・塩(下処理用) 大さじ1<鍋で煮る材料>
・大根 1/6本(約200g)・BONIQ後の水タコから出たドリップ 全量(約120ml)
・水 200ml
・砂糖 大さじ1と1/2
・みりん 大さじ1と1/2
・しょうゆ 大さじ1と1/2<お好みで添える野菜>
・アスパラガス(塩茹で) 適量<ほか、調理器具など>
・鍋
《手順》
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
65℃ 1:00(1時間)に設定する。
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
タコの下処理をする
タコに塩を刷り込むようにして、ぬめりと汚れを落とし、水でしっかりぬめりを洗い流す。水気をきっておく。
耐熱袋に投入する
耐熱袋にタコを入れる。
BONIQに投入する
設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」)
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)
大根の下茹で~たれと煮詰める
大根は厚さ1.5cmのいちょう切りにする。
鍋に大根と、ひたひたに浸かる水(分量外)を入れて火にかけ、15分程下茹でする。
串がすっと通るくらいになったら火から下ろし、ざるにあけて水気を切る。
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋を取り出す。
鍋に大根、BONIQ後の水タコから出たドリップ、水、砂糖、みりん、しょうゆを加え、煮詰める。
煮汁が1/3量になるまで煮詰めたら火を止める。
仕上げ
タコを一口大にカットし、手順5の鍋に加えて和える(火はつけない)。
皿に盛り付けて、出来上がり。
お好みで彩りに茹でアスパラガスやいんげん、ねぎなどを添えて。
《作る際のポイント》
タコは必ず生食用で鮮度の高いものを使用ください。
本レシピは「生食」となりますので、保存ができません。必ず「低温調理のルール 〜6つのポイント〜」をお守りいただき、すぐにお召し上がりください。
(生食=「低温調理 加熱時間基準表(魚)」を満たしていない、低温で加熱調理したもの。)
以前の比較実験「45℃~ 生タコ(水タコ)の低温調理 比較実験」で生のタコは何℃で調理するとおいしくできるのかを検証した際、45℃ではジューシーでフレッシュ感がありながらサクッとした歯切れが楽しめ、55℃ではプリっとした食感で、赤みがかった皮の色が鮮やかになることがわかりました。65℃では、タコ自体の旨味が出てより味が濃くなり、煮たような味わいを楽しむことができました。
この比較実験の結果を元に開発した今回のやわらか煮風レシピ。
低温調理後のタコに余計な熱が入らないよう、タコは低温調理で出たタコの出汁を吸わせた大根、調味料と和えるだけにすることで、低温調理のやわらかさを生かしつつ、タコの旨みを全体に浸透させて全体の味を高めています。
手順2、タコはしっかり下処理をし、ぬめりや吸盤についた汚れを取り除きます。
下処理が充分でないと、吸盤に砂がついたままになっていたり、生臭さが出やすくなります。
低温調理の場合は袋の中で調理をするので、高温調理ではお湯で煮る際に流れていく汚れも、そのまま調理することになってしまいます。
手順5、タコの低温調理後、袋に残った汁にはタコの旨味が詰まっています。
本レシピでは煮汁として活用していますが、ぜひ捨てずにみそ汁やタコ飯、パスタなどに活用してください。
冷めてもタコはやわらかいままですが、温め直す際熱が加わりすぎるとタコが硬くなってしまいます。
鍋からタコを取り出してタコ以外を加熱し、全体が温まったら火を止めてタコを加えると良いでしょう。
大根の代わりにじゃがいもや里芋でもおいしくできます。
《作った感想》
タコを低温調理することで驚いたのが、タコから出る水分の量。約3割ほどが離水してしまうのですが、その水分にはタコの旨味がしみ出ていました。
このタコの旨味が詰まった出汁を捨ててしまうのはもったいない!
ということで煮汁を使ってみたところ、タコの豊かな風味が感じられる大変おいしい一品が出来上がりました。
タコを生の状態からBONIQで低温調理し、タコから出た出汁を使って野菜を煮込んだ後、余熱でタコを温めながらたれと絡める、という工程で調理することで理想のやわらかさに仕上げることができました。
かなりの自信作です、ぜひお試しください。
BONIQ管理栄養士による栄養アドバイス
タコは脂質と糖質量が少なく、高タンパクな食材です。
水ダコ100g中に熱量は66kcal、タンパク質は13.4g、糖質は0.1g、脂質は0.9g含まれます。
タコはビタミンEも100g中1.9mgと比較的多く含んでいます。ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、血管を強くしなやかに保つ働きを持つ栄養素です。
このレシピのポイントは、低温調理をしたタコから出た水分を使用したこと。
タコから染み出た水分にはアミノ酸(うまみ成分)が溶け込んでおり、この水分を使用することで野菜にタコの旨味がしっかり移って、おいしく煮ることができるのです。
また、タコにはアルコール代謝を助けたり疲労回復を早くするタウリンも含まれています。その含有量は100g中830mg。
飲むと滋養強壮に役立つという栄養剤にも「タウリン1000mg配合」とうたう商品がありますが、120gほどのタコを食べれば1000mgはカバーできます。
しかし、タウリンは水溶性のため、BONIQで低温調理をした後に出るタコから離水した水分を捨てると、せっかくのタウリンも捨ててしまうことになってしまいます。
今回のやわらか煮風レシピでは離水した水分の特性を最大限に活かすことができますね。
<たこの低温調理 比較実験シリーズ>
80℃ タコのやわらか煮 部位・時間比較実験
45℃〜 生タコ(水タコ)の低温調理 比較実験
<比較実験の結果を元に、究極のたこレシピ>
55℃ 生活習慣病予防◎柔らか タコのセビーチェ
65℃ 酸化を防いで老化防止◎タコの柔らか煮風
45℃ 高たんぱく・低カロリー◎生タコの韓国風
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^
【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
コメント