40℃〜 カッテージチーズ 温度比較実験

BONIQマニアにおくる、低温調理の疑問あれこれの検証。

日々低温調理をしていると、食材がこんなに美味しくなるのか!という感動がある一方、本当にこれで良いのか?もっとベストな方法があるのではないか?という疑問も同時にわいてくる。
最近では低温調理のメソッドに関する情報が増えつつあるが、それが本当に正しいのか?
実際調理をする中で出てきた疑問を検証してみる。

サラダに入れたりパンに添えたり、お菓子にも使えるヘルシーなカッテージチーズ。良質なたんぱく質とカルシウムが豊富であるが、実はほとんどの市販品には添加物が含まれている。それは保存料を加えないと販売できない(品質を保てない)からであり、無添加のものを探すのは難しい。微量であれば人体に影響がないとされているが、できれば添加物は摂りたくないものである。
おうちで簡単に美味しいカッテージチーズ作ることができたら、子供にも安心して食べさせられる。

牛乳に含まれるたんぱく質のうち、80%はカゼイン、残りの20%はホエイタンパク質という成分でできている。
牛乳に酸と熱を加え、このカゼインとホエイタンパク質を凝固させ、水分と分離させたものがカッテージチーズというわけである。

カッテージチーズを手作りするには、牛乳に酸と熱を加えればよい。
行程は簡単であるが、「鍋で牛乳を沸かして酢を加える」という方法だと、質が安定しにくい。牛乳に指を入れて“熱いが手を入れていられるくらい”というような感覚でやると毎回出来上がるものが違い、柔らか過ぎて取れ高が少なくなったり、逆に硬くもろもろした食感になったりする。

そこで温度管理が得意なBONIQで、毎回安定した質のカッテージチーズを作りたいと考えた。
一般的なカッテージチーズの作り方を調べてみると、牛乳の加熱温度が40℃くらいのもあれば80℃以上という高温ものまでいろいろあり、どれが良いのかわからない。

そこで以下の温度別に、どのように仕上がりが違うかを比較する。

① BONIQ 40℃で10分
② BONIQ 50℃で10分
③ BONIQ 55℃で10分
④ BONIQ 60℃で10分
⑤ BONIQ 70℃で10分
⑥ BONIQ 80℃で10分

で低温調理を行った。
「牛乳に酢を加える→温める」の工程にて低温調理を行った。

一般的に言われているカッテージチーズ作りの工程は
「牛乳を温める→酢を加える」
であり、ほとんどその手順で紹介されている。しかし、なぜ
「牛乳に酢を加える→温める」
のように、始めから酢を入れないのか疑問に思った。元はと言えば「BONIQでわざわざ牛乳のみの温度管理をし、取り出して酢を混ぜる」の方法だと、混ぜている間に温度が下がり、正確な温度比較ができないと考えたからである。
「始めから牛乳に酢を加え、終了タイマーが鳴って取り出せば後は濾すだけ」になっている方が、温度管理もしっかりできる上に工程がスムーズではないだろうか。

A「牛乳を温める→酢を加える」
B「牛乳に酢を加える→温める」
で出来上がりに差が出るのか60℃にて比較実験を行ったところ、Bの方がより滑らかに仕上がり、チーズ固形物の取れ高もあまり変わらなかった。(Bの方がやや多く取れたが誤差の範囲内か。)なぜそうなるのかまだ導き出せておらず、こちらは研究の余地がある。
いずれにせよ、①〜⑥の実験はBの方法で行うことにした。

BONIQ設定

40℃/ 50℃/ 60℃/ 70℃/ 80℃/ 90℃
30min

材料


・牛乳  各400ml ※一般的なUHT殺菌牛乳を使用
・リンゴ酢  各30ml

《手順》

ホーローの蓋つき容器に牛乳とリンゴ酢を入れ、さっと混ぜて蓋をする

それぞれ BONIQ 40℃/ 50℃/ 60℃/70℃/ 80℃/ 90℃ で30分低温調理をする。
終了タイマーが鳴ったら、クッキングペーパーを敷いたザルで濾す。
液体(ホエー)が落ちるのを待つ。
1時間後、残ったカッテージチーズを容器にあける。

比較実験結果

それぞれ、以下のような結果となった。

味や食感を比較してみると、
①40℃ 一番なめらか。酸味が尖っている。
②50℃ とてもなめらか。酸味が感じられる。
③60℃ 充分なめらか。酸味が穏やかになりつつある。
④70℃ ややボソッとする。酸味穏やか。
⑤80℃ ボソッとした食感。酸味穏やか。一般的な市販品に近い。
⑥90℃ かなりボソボソする。酸味穏やか。

つまり、温度が高くなるに従って食感は滑らか→ボソッと変化し、酸味はより穏やかになった。
味は80℃以上の⑤⑥になると、フレッシュで溌剌とした感じが失われた。

それぞれの取れ高は
①40℃ 117g
②50℃ 110g
③60℃ 103g
④70℃ 97g
⑤80℃ 97g
⑥90℃ 97g

であり、重量だけをみれば一番①が重い。しかし比較画像では見た目は③④⑤⑥の方がやや多い。おそらく③④⑤⑥は1時間で充分ホエーが落ちるのに対し、①②はまだホエーを多く含んでいる。
下調べの段階で集めた情報では、温度が高くなればなるほど取れ高が増えるとされるものが多かったが、実際は③60℃以上になると体積はほとんど同じであった。(②50℃も僅差)

酸味:①>②>③>④>⑤>⑥
滑らかさ:①>②>③>④>⑤>⑥

個人的には「②50℃」が酸味と口当たりの滑らかさのバランスが取れていて一番良いと思った。
「①40℃」はやや酸味が気になるが、滑らかさの点で一番優れており捨てがたい。
酸味が苦手な場合には「③60℃」がおすすめである。

《作った感想》
①②③は一般的な市販品のカッテージチーズとは違い、とても滑らかでフレッシュな仕上がりです。添加物の心配もありません。
比較試食していると、少量にも関わらず思いのほかお腹が膨れました。だからダイエットにも有効とされるのでしょうか。栄養たっぷりのカッテージチーズを上手く食事に摂り入れたいですね。
残ったホエーにも栄養がたっぷり入っているので、これを活用しない手はありません。
今回下調べも含めホエーが2リットル以上取れたので、まずは牛乳と割ってラッシー風に、それからトマト煮込みに、酸辣湯としても活用しました。
今後は①②③の美味しいカッテージチーズを使い、それぞれ料理やお菓子への活用レシピを考えたいと思います。

質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^

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【注意】食中毒に関しては、下記のサイトをご一読下さい。

特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75度1分以上】の加熱をしてください。

→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防

 

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小野寺 桂子

小野寺 桂子

大学卒業後にフレンチを学びにル・コルドン・ブルー・ロンドンへ留学。 その後、La Maison Courtineパリにて料理人をした後、フレンチの鉄人坂井氏がプロデュースの大阪の名門フレンチ ラ・ロシェルにて従事。日本ソムリエ協会公認ソムリエ。お酒にマッチするBONIQレシピを提案させて頂きます。

【トマトの低温調理 温度比較】レシピ動画

【まるごと玉ねぎのスープ】レシピ動画

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