・BONIQ設定
・材料
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
最強リカバリー飯!疲労回復に欠かせない“ビタミンB1”が満点。
雲白肉(ウンパイロウ)史上最も簡単な作り方で、味も最高点。BONIQ設定
63℃
2:00(2時間)※参照:低温調理 加熱時間基準表(豚肉)
材料
☆3〜4人分☆
<BONIQする材料>
・豚ヒレ肉(塊肉/ブロック、厚さ3cm) 400g
・長ねぎの青い部分(なくても可) 1本
・しょうがの皮(なくても可) 適量<ウンパイロウ風たれ>
・BONIQレシピ「82℃ 毎日使える!にんにくしょうがソース」 大さじ1/2
※「しょうが(すりおろし) 小さじ1、にんにく(すりおろし) 小さじ1/2」で代用可。
・焼肉のたれ 大さじ1
・米酢、または、穀物酢 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・ラー油(お好みで) 適量<BONIQ後、耐熱袋に加える材料>
・塩 小さじ1/2<付け合わせ、薬味>
・長ねぎ 5cm分
・トマト(小) 2個
・きゅうり 1本
《手順》
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
63℃ 2:00(2時間)に設定する。
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 深型ホーロー鍋はこちら
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
耐熱袋に投入する
耐熱袋に豚ヒレ、長ねぎの青い部分、しょうがの皮を入れる。
BONIQに投入する
設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」)
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)
たれを作る
<ウンパイロウ風たれ>の材料(にんにくしょうがソース、焼肉のたれ、酢、しょうゆ、ラー油)を全て器に入れ、混ぜる。(提供する皿に直接入れて良い。)
付け合わせと薬味を準備する
長ねぎは斜めに薄くスライスする。
トマトはヘタを取り除き、7mm程にスライスする。
きゅうりは千切りにする。
豚ヒレに塩を含ませる
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋を取り出す。
袋に塩を入れ、そのまま置いて豚ヒレに塩を含ませる。(30分)
すぐに食べない場合(保存する場合)は、袋に塩を入れたら袋ごと氷水に浸けて急冷し、完全に冷えたら冷蔵庫、または、冷凍庫で保存する。
仕上げ
豚ヒレをスライスし(ドリップは使用しない)、トマト、きゅうりと共に皿に盛り付ける。長ねぎをのせ、たれを添えて出来上がり。
※ドリップについて、《作る際のポイント》に説明あり。
《作る際のポイント》
雲白肉(ウンパイロウ)とは四川料理では定番の前菜で、薄く切った豚ばら肉を白い雲に見立てた料理です。それを“豚ヒレ肉”を使うことで高タンパク質、低糖質、低脂質で栄養は最大限に摂取でき、しかもタレまでも簡単に作ることができるように考えたのが本レシピです。
※本格レシピはこちら→「77℃ 四川料理の定番 雲白肉(ウンパイロウ)」
豚ヒレ肉は良質のタンパク質はもちろんですが、ビタミンB群が豊富でその量は牛肉の約10倍にもなります。特に「ビタミンB1」は豚の部位の中でも豚ヒレ肉が一番豊富であり、糖質や脂質の代謝を助け、疲労回復やストレス軽減効果が期待されます。さらに、にんにくやねぎと一緒に摂取することで、ビタミンB1の吸収が高まります。
トマトの赤い成分であるリコピンには強い抗酸化作用があり、ビタミンCは鉄の吸収をアップさせます。また、旨味成分のグルタミン酸によって、淡白な味わいの豚ヒレ肉と旨味の相乗効果が起こります。
きゅうりは水分が多いですがカリウムも豊富で、汗で塩分や水分が失われた時の補給となります。夏など暑い時期でのハードなトレーニング時など、ほてった体を冷やしてくれる効果があります。
BONIQはほったらかしで簡単に調理できるだけではありません。ビタミンB群は水溶性のため、従来の鍋で作るウンパイロウのように肉を茹でると栄養素が流れ出てしまいます。BONIQの低温調理では耐熱袋の中で調理するので、豚ヒレ肉に豊富に含まれる栄養をまるごと摂取できるというわけです。
まさに本レシピ「63℃ 豚ヒレ肉のウンパイロウ風」は最強リカバリー飯!というわけです。
体脂肪を減らして筋肉量を維持したい、減量の時期にもおすすめです。
材料の「82℃ 毎日使える!にんにくしょうがソース」は冷蔵庫に常備すればいつでも使えます。毎回にんにくやしょうがの皮をむいたり、みじん切りにしたり、すりおろしたりという地味で面倒な作業がこれ一つで解消されます。用途は無限大でほぼ毎日使えるのでおすすめです。
長ねぎの青い部分としょうがの皮は肉の臭み消しに使えますので、あれば活用できますが、なくても可能です。
手順6、塩はBONIQする時に入れず、低温調理後に湯せんから取り出した時に入れています。これは「63℃ 豚ヒレの低温調理 塩タイミング比較実験」で、塩と一緒に肉を調理するよりも調理後に塩を入れる方が、ジューシーでやわらかくなるという結果になりました。ですので本レシピでは調理「後」に塩を入れる、という方法を取っています。塩を肉に含ませる時間がない場合はそのままスライスし、皿に盛り付けて上から塩を振ると良いでしょう。
手順7、豚ヒレ肉をBONIQした後の袋に残ったドリップは本レシピでは使用していませんが、美味しい旨味が出ています。濾してスープなどに入れるか、ウンパイロウのたれに投入すれば余すことなく活用できます。
参考文献
柳沢香絵監修(2021)『アスリートのためのスポーツ栄養学』学研プラス, p166, p174, p177, p178
飯田薫子・寺本あい(2022)『一生役立つ きちんとわかる栄養学』西東社, p222, p232, p245
《作った感想》
栄養を最大に摂取でき、しかも本レシピの「63℃ 豚ヒレ肉のウンパイロウ風:アスリート飯」以上に簡単な作り方のものは無いのではないでしょうか。
豚ヒレ肉は高タンパク質、低糖質、低脂質、アスリートにとって必要な栄養素が多く含まれており積極的に摂りたい食材ですが、なかなか調理法が少なく摂取しにくい食材でもあります。
ぜひこのレシピをご活用いただいて、アスリートの方はもちろん、市民アスリート、体作りをしている方や部活動を頑張るお子さん、健康を意識する全ての方に食べていただきたく、自信を持っておすすめできる一品です。
<低温調理 アスリート飯シリーズ>
63℃ トレ飯会!長友選手専属シェフ×アスリート
63℃ 温玉さば丼:長友選手シェフ アスリート飯
63℃ ぶりの甘辛丼 温玉のせ:アスリート飯
65℃ 炒めない 鶏レバニラ:アスリート飯
63℃ 焼かない 豚のしょうが焼き:アスリート飯
63℃ 豚ヒレ肉のウンパイロウ風:アスリート飯
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^
【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
最新記事 by 小野寺 桂子 (全て見る)
- 低温調理のルール 〜6つのポイント〜 - 2020年6月3日
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