・BONIQ設定
・材料
・手順
・作る際のポイント
・作った感想
これまでの比較実験の結果を元にした、待望の「基本の低温調理ローストビーフ」(牛もも)レシピ!
牛もも肉の“焼かない”ローストビーフ。
低温調理後のタイミングで肉に塩を含ませる方法、“後塩”により、史上最高に柔らかジューシー。
肉汁も全てソースへ、無駄なく旨味を全ていただく。
基本の材料だけで出来る、シンプルかつ極上の一品。
BONIQ設定
57℃
4:15(4時間15分)※参照:低温調理 加熱時間基準表(牛肉)
材料
☆4人分☆
<BONIQする材料>
・牛もも肉(塊肉/ブロック、厚さ4cm) 500g
※詳細は《作る際のポイント》にあり。<BONIQ後、バッグに加える材料>
・塩 5g(小さじ1弱、肉の重量の1%)<肉汁ソース>
・BONIQ後の牛もも肉から出たドリップ(↑) 全量
・みりん 大さじ3
・しょうゆ 大さじ3
・無塩バター、または、有塩バター(冷蔵) 15g<仕上げ>
・黒こしょう 適量
・岩塩(または、粒の粗い海塩など) 適量
・粒マスタード(お好みで) 適量<付け合わせ>
・ベビーリーフ、クレソンなどの葉物 適量<ほか、調理器具など>
・泡立て器
《手順》
低温調理器 BONIQをセットする
鍋やコンテナに水を入れ、本体を挿す。
57℃ 4:15(4時間15分)に設定する。
※肉、魚(生食用を除く)は種類と厚みに応じて加熱設定を変更する。参照:「低温調理 加熱時間基準表」
※食材全体がきちんと湯せんに浸かるよう、十分な水量を用意する。
※高温・長時間調理時は蒸発による水位減少を防ぐため、最大水量を用意する。
・BONIQ 深型キャセロール鍋はこちら
・BONIQ 低温調理コンテナ&コンテナアクセサリー(ラック、トレー、フタ、ジャケット)はこちら
耐熱袋に投入する
耐熱袋に牛もも肉を入れる。
BONIQに投入する
設定温度に達したら袋を湯せんに入れ、低温調理をする。
※袋内に気泡が残らないよう湯せんに入れながらしっかり空気を抜き、密封する。(参考:動画「低温調理用バッグの密封方法」、記事「ベストなバッグ密封の仕方 比較実験」)
※食材全体が湯せんに浸かるようにする。浮いてくる場合は耐熱性の瓶や重しを乗せて完全に沈める。
※高温・長時間調理時は湯せんにカバーをする。(鍋:ラップ、コンテナ:フタ)
肉に塩を含ませる(1時間〜)
BONIQの設定時間終了タイマーが鳴ったら袋を取り出す。
袋に塩を加える。
すぐ食べる場合(1時間後)は室温で、それ以降に食べる場合は袋に塩を加えたら袋ごと冷水に浸けて冷却し、完全に冷えたら冷蔵庫へ移す。
仕上げ(1)肉汁ソースを作る
バターは小さい角切りにしておく。
小鍋にBONIQ後の牛肉から出たドリップ、みりん、しょうゆを入れて火にかけ、泡立て器でよく混ぜる。沸いたら冷たいバターを加えて混ぜ、ソースは出来上がり。
仕上げ(2)盛り付ける
牛もも肉を繊維を断ち切る方向に3mm程にスライスし、皿に盛り付ける。上から温めた肉汁ソースをかけ、黒こしょうを挽く。
お好みでベビーリーフやクレソンなどを添えて出来上がり。
《作る際のポイント》
材料の牛もも肉について、従来のフライパンやオーブンでローストビーフを作る場合、火通りを均一にするためにあらかじめ塊肉を常温に戻すことがあります。
しかし、低温調理の場合は火通りは間違いなく均一になりますし、常温放置は食中毒のリスクを高めます。必ず冷蔵された牛肉をお使いください。
またこれはローストビーフに限ったことではなく、低温調理で扱う肉や魚介など全てに当てはまります。(製菓用の卵などは除く。その場合はレシピに明記。)
冷凍肉を使用する場合は、
1. 冷蔵庫で解凍してから
もしくは
2. 凍ったままBONIQ57℃の湯せんに投入する。きちんと解凍できたことを確認できた時点から規定の設定時間(4時間15分、牛肉の厚さ4cmの場合)を再設定し、低温調理をスタートしてください。(参考:「冷凍肉そのまま低温調理可能?比較実験」)
手順4、従来のフライパンやオーブンで作る方法や低温調理でも、生の牛肉に塩で下味を付けてから火入れするレシピが圧倒的に多いのです。
「従来法:肉に下味 → 調理」
しかし、「58℃ ローストビーフ低温調理 塩投入比較」の実験の結果、低温調理後の肉に塩を含ませる“後塩”の方法が圧倒的に柔らかくジューシーに仕上がることが分かりました。
「本レシピの新提案:BONIQ → 肉に塩を含ませる」
肉に塩を含ませる工程は4cm程の厚さの場合で少なくとも1時間かかります。ですので手順5、肉汁ソースを作る工程を行うのは肉にじゅうぶん塩味が付いた1時間後以降となります。
「低温調理時間 4時間15分」と「塩を含ませる1時間」に「準備や片付け」も含め最短5時間半ほどで完成します。時間はかかりますが、準備や洗い物はかなり少なく、包丁の出番は仕上げの肉のスライスくらいなので手間がかかりません。
手順5、無塩バターが望ましいですが、有塩バターでもできなくはありません。塩辛くなる可能性があるので、その際はしょうゆを少し控えるなど調整ください。
ドリップをソースに入れると浮遊物が出てきますが、泡立て器で混ぜるとなめらかになるので問題ありません。
柔らかいバターや溶けたバターだとソースと分離してしまいます。ソースの仕上げには角切りの冷たいバターを加え、泡立て器でかき混ぜてソースとなじませてください。
手順6、牛もも肉は元々硬い肉質ですので厚くカットすると食べにくくなってしまいます。3mm程度の厚さが歯切れも良く、肉の旨味を感じやすいでしょう。
冷蔵保存していた場合は、冷たいままスライスしても良いですが、55℃の湯せんで20分程温めてからスライスすることをおすすめします。
本レシピ、焼く工程がありません。
「牛ももローストビーフ いつ焼くべきか?比較実験」の結果、低温調理前後に肉を焼いた方が香ばしくなるものの、どうしても硬さが出てしまいました。
例えば“ヒレ”などであれば元々柔らかい肉質なので焼いて香ばしさを出した方が良いのですが(参考:牛ヒレローストビーフいつ焼くべきか?比較実験)、硬い肉質の“牛もも”の場合は“柔らかさ”が美味しさを左右するポイントだということが分かりました。
よって、本レシピでは焼かないで仕上げています。香ばしさを出したい場合は、仕上げの際のスライスする前にサッとバーナーで炙ってください。硬くならないように短時間のみに留めておいた方がよいでしょう。
《作った感想》
スパイスやハーブに香味野菜、ワイン、あれこれ入れたくなります。下味はつける?つけない?設定温度は何度が良い?最初に焼く?仕上げに焼く?焼かない?・・・ローストビーフを作る方法はオーブン、フライパンを使う方法も含め無限にあります。こだわろうとすればするほど迷宮入りしそうです。
ならば、一番シンプルで一番簡単にでき、安全で確実に誰がいつ作っても美味しいものを、と考えました。
「牛もも肉さえ買えば、あとの材料はいつでも家にある。」「牛ももブロックを見つけたから、とりあえずBONIQしておこう。」という安心感のあるレシピに仕立てました。
シンプル、でも確実に美味しく仕上がったと思います。
低温調理をされる多くの方々に、まずは一度この方法で作ってみていただきたい一品です。
質問・疑問・要望・作った感想をコメントいただけたら嬉しいです^^




【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照下さいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
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- 低温調理のルール 〜6つのポイント〜 - 2020年6月3日
賞味期限はどのくらいでしょうか
お問い合わせありがとうございます!本レシピに限らずですが、「冷蔵:3日、冷凍:1ヶ月」が目安になります。
以下に保存時に気をつけたいことや再加熱のしかたなどまとめておりますので、ぜひご覧くださいませ。
https://boniq.jp/recipe/?p=19886
おいしくできますように!
ローストビーフの厚さが薄い場合加熱時間を短くするのでしょうか?
ご質問ありがとうございます^^
厚みに応じて加熱基準が異なりますので、「低温調理 加熱時間基準表」(https://boniq.jp/pdf/ttguide.pdf )に従って、加熱温度と加熱時間をご決定ください。
温度は任意の温度で問題ありませんが、まずはレシピの57℃をおすすめいたします。
基本のローストビーフ、きっとお気に入りいただけると思います。おいしくできますように!