低温調理はなぜ危険じゃないのか?お弁当は…?
・低温調理はなぜ危険じゃないのか?
・低温調理お弁当は?
・合わせて読みたい、低温調理について
低温調理はなぜ危険じゃないのか?
低温調理は「科学的根拠のある調理法」です。
だからこそ、
・食材毎にその食材に適した温度で加熱するから、おいしく調理できる。
・安全レベルまで加熱殺菌が行える時間分加熱するから、安心して食べられる。
この2つが同時に叶います。
逆に、見た目だけで〝火が入った〟と判断する調理のしかたの方が危険です。
「60℃の鶏肉調理は危険」
「63℃以下の鶏肉調理は危険」
「64℃なら鶏肉調理もOK」
「57℃でも牛肉調理ならOK」
などよく目にする情報がありますが、いずれも正しい情報とは言えません。
というのも、
「60℃で、〝充分な時間〟加熱されていれば問題ない」わけで、
「75℃であっても、〝充分な時間〟加熱されていなければ問題(加熱不十分。食中毒のリスクがある)」わけです。
つまり、
単純に「温度」だけで「NG」「OK」というわけではありません。
「温度」と「時間」の「組み合わせ」です。
その食材がおいしく食べられる「狙った芯温」に達し、なおかつ、加熱殺菌のためにその芯温を「キープする時間」が必要なのは間違いありません。
この明確なルールに沿って、低温調理器で厳密に「何℃ 何分(時間)」と設定(火入れ)することで、見た目で判断せず科学的に根拠のある、おいしく安全な調理を行うことができます。
(上記写真の瓶ボトルは、食材が浮いてくるのを押さえるために重しとして乗せているもの。)
「低温調理=危険」ではなく、
低温調理でも、高温調理でも、
「しっかり理解しないままの調理=危険」なのです。
また、時々混乱され勘違いをされてしまうことがありますが、低温調理とは、「低温調理器で厳密な温度管理を行い、お水の力を使って、ジップ袋に入れて脱気した食材のタンパク質を破壊しない低温度帯で、火入れをする」調理法のことをいいます。
生肉を〝サッと炙った程度〟、〝サッと両面火にあてた程度〟、〝とりあえず両面に焦げ目がつく程度〟などは低温調理ではありません。
(もはや何調理、とも呼べないですね、、)
BONIQでは、牛肉(ラム肉)・豚肉(ジビエ)・鶏肉・魚(生食用でない)ごとに「低温調理 加熱時間基準表」を設けています。
BONIQユーザーさんであれば、1度はご覧いただいたことがあるはず。
(「もう自分がよくやる厚みの温度と時間は覚えているよ!」という方もいらっしゃるかと思いますが、ぜひ定期的に見て、くれぐれも誤りのないようにしてくださいね!)
この「低温調理 加熱時間基準表」は、以下の基準を元にBONIQ設定温度に対する設定時間を算出したものです。
・「牛・ラム」「鶏肉」は国際安全基準(細菌を100万分の1にするレベル)
・「豚肉」は厚生労働省の「加熱食肉製品」の基準
その設定時間は単に食肉・生食用でない魚が狙った芯温に達する時間ではなく、安全レベルまで加熱殺菌が行える時間を加えています。
例えば、よく鶏肉に潜んでいるカンピロバクター、豚肉でもカンピロバクターやサルモネラ菌、E型肝炎ウイルス、牛肉では腸管出血性大腸菌O157など、食中毒を引き起こす菌をしっかり殺菌加熱する時間です。
少し複雑になってきたので要約すると、
「低温調理 加熱時間基準表」に従っていれば、
・全く問題なく
・国際安全基準や厚生労働省が定める安全基準に則した加熱調理ができ
・安心して
・おいしく食べられる(低温度帯での調理により)
というわけです。
低温調理は危険じゃない、ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
むしろ、伝統的な調理法として一般的に言われる、フライパンやオーブンでお肉、お魚を焼く行為(いつもの調理ですね・・!)は、安全レベルまで殺菌するには、狙った芯温に達するだけではなく、加熱殺菌のために芯温をキープする時間が必要、というロジックに当てはめると、かなり不明瞭で不確かな調理方法と考えられます。
より詳しい上記のほか、低温調理時を含めて毎日の調理を行う上での注意をまとめています。ぜひご一読ください。
正しく理解して、正しく調理して、簡単効率的な低温調理でこれまで体験したことのないおいしさを存分に楽しんでいただけたら嬉しいです。
(余談ですが、単純に〝低温調理のおいしさ〟〝低温調理の楽さ〟を広めたいのではなく、BONIQの真の目的は「低温調理によって炭水化物中心から高栄養なタンパク質中心の食習慣にストレスフリーに切り替えられることで、日本人の食習慣を向上させること」を目指して、活動を続けています。)
低温調理お弁当は?
上記「低温調理はなぜ危険じゃないのか?」でご説明したように、低温調理で安全な調理をしたものは、安全レベルの加熱殺菌ができています。
つまり、
低温調理以外の調理法で作ったお弁当同等の扱いとなり、お弁当として持ち運びすることは全く問題ありません。
(事前によく手洗いし食材を直接触らない、特に夏場などは痛みやすい食材は避ける、早めに喫食する、など基本的なお弁当の注意事項はお守りください。)
低温調理で作ったお弁当はこわい、低温調理で作ったお弁当は危険、低温調理をしたものは持ち運びできない、高温調理をしたものなら何でも安心、というのは全て誤った情報です。
低温調理、(いつもの)高温調理問わず、きちんと理解してきちんと気をつけ、正しく調理をすればお弁当として持ち運ぶことができます。
低温調理で、おうちごはんと一緒にお弁当用のごはんを同時調理しておけば、早起きをしてお弁当作りをする必要や晩御飯を作る合間にお弁当の準備をしたりする必要もありません。
しかも、低温調理で高タンパクな栄養食をおいしく調理しておけば、外でもヘルシーでカラダ想いのごはんが食べられます。
外食や買い食いをしなくて済むので、高栄養な上に不要な添加物や過度な調味料を摂取することもなく、また経済的でもあります。
低温調理でおうちごはん同様、もしくはそれ以上にメリットなのが、低温調理お弁当かもしれません。
合わせて読みたい、低温調理について
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【注意】
低温調理では高温による殺菌ができないため、食の安全に留意する必要があります。
レシピ記載の温度・時間設定をご参考いただき、例として大きく温度設定を変更するなどはされないようご注意ください。
なお、レシピ記載の設定をお守りいただいた上であっても、食材や調理環境などによっても安全面のリスクが異なるため、最終的には自己責任となりますことご了承ください。
取扱説明書や低温調理ガイドブック、各種の低温調理における情報などをご覧いただいた上で、安全に配慮した調理をお願いいたします。詳細はこちらの【低温調理のルール 〜6つのポイント〜】を参照くださいませ。
また食中毒に関して、下記のサイトもご一読ください。
特にお年寄りやお子様、免疫力の弱っている方は当サイト推奨温度設定に従わずに、下記厚生労働省サイトの指示に従い全てのお肉で【中心温度75℃ 1分以上】の加熱をしてください。
→ 食肉に関する注意点:厚生労働省 食中毒予防
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